所員雑感 Vol.16 裁判を見に行ってみよう!
弁護士 畠山 幸恵
「裁判員裁判制度」がはじまった現在、いつ、自分が裁判員に選ばれるかわかりませんよね。裁判員に選ばれてから「見たこともないのに・・・。」なんて思うかもしれません。
そんなあなたに、裁判傍聴をおすすめします。そもそも裁判は、公開の法廷で公正に行われているものなので、誰でも気軽に傍聴することができるのです!
ということで、今回は裁判傍聴の方法を紹介したいと思います。
① 裁判所に行く。ただし、裁判があるのは平日の10時~17時です。
② 東京地方裁判所(霞ケ関)、横浜地方裁判所では、1階にその日の裁判一覧があります。霞ケ関には高等裁判所もありますので、<地方裁判所>と書いてあるなかで、気になった事件の法廷番号を覚えて、早速その法廷に行ってみましょう。
東京地方裁判所立川支部だったら、法廷のフロアのエレベーターを降りたところにその日の裁判一覧があります。刑事事件が見たければ刑事のフロアへ、民事事件が見たければ民事のフロアへ行ってみましょう。
③ さっそく法廷に入ってみましょう。裁判中のときは、静かに入れば途中でも入ることができます。満席のときはあきらめて別の法廷を探しましょう。立ち見はできないので注意が必要です。
なんとたったの3ステップで裁判傍聴ができます。とってもお手軽です。
とはいっても、裁判所に行くのってなんか不安がありますよね。そこで、裁判傍聴のQ&Aを作ってみました。
- Q 裁判傍聴って・・・・有料?
- A 無料です!もちろん、交通費はかかります。
- Q 何を着ていったらいいの?スーツ?
- A 私服で大丈夫です。弁護士はスーツを着ている人が多いので、スーツを着ていると弁護士になった気分になれるかも・・・?!
- Q 裁判傍聴のルールとかありますか?緊張するなあ・・・。
- A 傍聴にあたっての注意事項は、法廷の廊下に掲示してあります。うるさくしないこと、が重要です。裁判は、ドラマと違い、実際の紛争を解決する場です。当事者にとっては人生がかかった手続なので、見ている方も緊張します。かといって、裁判所は怖いところではないので、そこまで緊張しなくても大丈夫です。
- Q 刑事事件と民事事件、どちらをみたらいいですか。
- A 裁判員裁判は刑事事件です。裁判員に備えてみてみる場合には、刑事事件を見るとよいでしょう。ただ裁判を見てみたい場合にはどちらも見比べてみると面白いです。刑事事件は比較的手続きを口頭で行うので、被告人は何を言っているのか、証人は何を話しているのかなど話の内容がわかりやすいです。民事事件は、書類のやりとりが多く、短いときには書類をやりとりするだけで終了してしまいます。
- Q 刑事事件で、どちらが弁護人でどちらが検察官かわかりません。
- A 机の前にベンチ(長椅子)が置いてある方が弁護人です。また、弁護士バッヂ(丸くて金色または銀色)をつけているのが弁護士で、検察官バッヂ(白と金と赤で、遠目だとひし形に見える)をつけているのが検察官です。
- Q ブログにアップしたいので、裁判中に写真を撮ったりメモはとってもいいですか?
- A 裁判は公開の法廷とは言われるものの、写真を撮ることはできません。ニュースで裁判中の様子をイラストで表しているのも、撮影ができないためです。ただし、メモを取ることはできます。わからない言葉があればぜひ調べてみてください。
- Q そもそも、裁判所ってどこにあるんですか?
- A 町田市・相模原市地域の近くだと、霞ケ関の東京地方裁判所、立川の東京地方裁判所立川支部、横浜・関内にある横浜地方裁判所、相模原の横浜地方裁判所相模原支部があります。東京地方裁判所は、町田からだと小田急線の代々木上原で千代田線に乗り換えて霞ケ関に行くことができるので、立川に行くよりも近いかもしれません。
ということで、弁護士の仕事のうち、裁判について、簡単に傍聴する方法を紹介しました。
2014/03/05