所員雑感

所員雑感 Vol.9 北欧での夏休み(エストニア、シリアライン編)

弁護士 德田 晃一郎

 夏休みの北欧旅行、今回はエストニアとシリアラインの話を。

 エストニアって聞いてみなさんどの国だかすぐにピンときますか?バルト三国のうちの1つ、小さな国です。ヘルシンキからエストニアの首都タリンへはフェリーで2時間で行くことができ、フィンランドよりも物価が安いので、フィンランドの人が食材やお酒の買い出しに行ったりもするそうです。ヘルシンキ滞在3日目に、日帰りで足を伸ばしました。

 僕は、恥ずかしながらエストニアという国についてはバルト三国ということ以外に何の知識もありませんでした。タリンには旧市街の美しい街並みがそのまま保存されており、世界遺産に認定されています。しかし、実は僕がもっとも感銘を受けたのは、観光スポットでも何でもないごくごく普通の建物群。タリンに着いてから、旧市街に行く前に、まずバスに乗って「歌の原」と呼ばれるタリンの野外音楽堂の観光に向かいました。野外音楽堂自体も非常に美しい建物だったのですが、道中のバスから見える普通のアパート、個人宅、その1つ1つがそれぞれ個性的かつ素晴らしいデザインなのです。北欧の建築が美しい印象は持っていたのですが(実際美しいです)、今回行った国々の中でも僕はエストニアの建築が一番素晴らしいと感じました。バスの窓からうまく写真が撮れなかったのが心残り…。

 さて、4日間滞在したヘルシンキから、いよいよスウェーデンはストックホルムへ。シリアラインと呼ばれる航路の船旅です。所要時間は17時間半。このシリアラインは非常に思い出深い経験となりました。

 まずは乗船時、ムーミンとミーがお出迎え。ムーミンは着ぐるみなのに対して、ミーはコスプレ!思わず「統一しろよ!」との心の声が。乗船すると上の階まで吹き抜けのアーケードのようになっているのですが、そこで様々な大道芸が行われています。なんだか異国情緒あふれワクワクする船旅のスタートです。

 夕方5時に乗船し、夕飯を食べて午後9時ころに日が暮れてきたので、船の最上階のデッキに夕暮れを見に行ったのですが、そこで幻想的な光景を目にしました。海を見ると、半分は今まさにきれいな夕暮れ、もう半分は完全に夜なのです。360度水平線の船旅では珍しい光景ではないかもしれませんが、僕は船内泊の船旅は初めてだったので、すごく印象的でした。

 シリアラインの船は非常に大きく、船内にカジノやダンスホール、多くのレストランがありました。また、お酒を飲みながらショーが見られるステージもあり、夕食後に何人かでダンスショーを見に行くことにしました。僕らが見に行ったショーの前には、乗船時にお出迎えしてくれたムーミンとミーが子どもたちとおゆうぎをしており、その流れでけっこう小さい子ども達もショーを見ていました。数人のダンサーがストーリー仕立てで踊るのですが、割とアダルトな感じのダンス。子ども達はキャッキャと見ていましたが、何だか僕が落ち着かない気分になりました。

 その後、ショーも終わり、さて帰ろうかなと思っていると、生バンドが演奏を始め、数組のカップルが前のフロアーに出て踊り出したので、なんとなくそのまま見ていました。すると後ろから誰かが肩をトントンと。振り返ると、同行メンバーのお母様からダンスのお誘いが。まさか30代半ばのおじさんになって、こんな洒落たシチュエーションで社交ダンスデビューとは。素敵な経験になりました。もちろんうまく踊れませんでしたが。

少し長くなりましたが、今回はこの辺で。次回は、スウェーデン編です。

2013/10/17
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